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過去の航空会社別事故・事件1【エア・カナダ】

time 2019/01/10

過去の航空会社別事故・事件1【エア・カナダ】

このシリーズでは過去に起こってしまった航空関係の事故や事件を航空会社別で紹介していきます。今回はエア・カナダ編です。

※けして特定の企業や個人、機関等を批判する意図はありません。

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エア・カナダ

カナダのケベック州、モントリオール市に本部を置くカナダのフラッグ・キャリアです。元は国営でしたが現在は民営化されました。

公式ホームページはこちら→エア・カナダ

フォートラベルでの皆の評価・クチコミはこちら→4travel.jp エア・カナダ

過去の事故・事件

年代順です。

トランスカナダ航空831便墜落事故

  • 日付:1963年11月29日
  • 場所:カナダ ケベック州 テレセ・デ・ブランビル近郊
  • 死者:118人(乗客111名、乗員7名)
  • 生存者:0人
  • 原因:不明(機械の不具合の可能性)
  • 機体:ダグラス DC-8 機体詳細→wiki DC-8

エア・カナダの前身、トランスカナダ時代に起こった事故。モントリオールのドーバル空港(当時)からトロント空港(当時)へ離陸したDC-8が悪天候の中、数分後に墜落した事故。墜落による衝撃が凄まじく、原因究明ができないほど激しく壊れた。しかしながら事故から2年後の1965年、ピッチ角を制御する機械の不具合の可能性があると公式発表が行われた。これはこの事故から数ヶ月後に発生したイースタン航空のDC-8が同様の状況で墜落しているからとされた。事故後、現場近くにはトランスカナダによって記念公園が造られた。

エア・カナダ621便墜落事故

  • 日付:1970年7月5日
  • 場所:カナダ オンタリオ州 トロント・ピアソン空港
  • 死者:109人(乗客100名、乗員9名)
  • 生存者:0人
  • 原因:飛行中のスポイラー作動 スポイラー→wiki スポイラー
  • 機体:ダグラス DC-8 機体詳細→wiki DC-8

エア・カナダには社内規定として「ファイナルアプローチの初期にグラウンドスポイラーをアームドにセットする(スポイラーは誤操作防止のため二段階の操作が必要)」とされているが、この機の機長と副操縦士は誤操作の可能性があるとしてそれぞれの主張をなんども議論していた。(機長は「着陸滑走に入ってからアームドと展開を同時に行う」、副操縦士は「滑走路の端に来た段階でアームド、着陸滑走に入ってから展開」と主張していた。)結論として機長が操縦するときは機長の方法で、副操縦士のときは副操縦士の方法で行うことで合意していた。しかし事故当日に限り、操縦は機長であったが副操縦士の方法で行うことになった。そして副操縦士はスポイラーを滑走路端でアームドにしようとしたが誤ってそのまま展開してしまった。それにより抵抗が増して降下率が増加、機長は機首を上げエンジン推力を最大にし墜落を回避しようとしたが間に合わず(推力最大までは時間がかかる)第四エンジンが滑走路に接触、脱落した。なんとか上昇し立て直せたかと思われたがエンジン脱落時に燃料も漏れそれが引火。同じ滑走路に降りようとしていたが自機のエンジン破片によって滑走路は閉鎖、別の滑走路へ誘導されたが第四エンジンが取り付けられていた場所付近で爆発、直後に第三エンジン付近も爆発しその後の三回目で右翼の殆どを失い墜落した。

これによりカナダ事故調査委員会は飛行中にスポイラーが展開しないよう設計変更、既存機体にはせめて誤操作を防止する機構の取り付けを勧告したが実現されず、2年後に同様の事故が起きてからようやく改修された。

エア・カナダ797便火災事故

  • 日付:1983年6月2日
  • 場所:アメリカ ケンタッキー州 ルイビル上空
  • 死者:23人(乗客23名)
  • 生存者:23人(乗客18名、乗員5名)
  • 原因:原因不明の火災
  • 機体:ダグラス DC-9 機体詳細→wiki DC-9

ドルバル空港(当時)に向かうためダラス・フォートワース国際空港を離陸したDC-9がケンタッキー州ルイビル上空を飛行中、後部のトイレ付近から出火。すぐさまケンタッキー州のシンシナティー国際空港(当時)に緊急着陸、18名の乗客と5名の乗員が生存したが乗客23名が死亡した。犠牲者の殆どは前方に集中していて、火災による一酸化炭素やシアン化水素を吸い込んだことが原因だった。

事故後、国家交通安全委員会は連邦航空局に後部トイレの煙感知器設置と自動消火装置の設置を義務付けた。また、航空会社に対しては緊急脱出手順と乗員の避難訓練を見直すように指示を出した。

ギムリー・グライダー

  • 日付:1983年7月23日
  • 場所:カナダ マニトバ州 ギムリー空軍基地
  • 死者:0人
  • 生存者:69人(全員)
  • 原因:給油ミスによる燃料切れ
  • 機体:ボーイング 767 機体詳細→wiki 767

ケベック州モントリオールからアルバータ州エドモントンへ4万1000フィートで飛行中、燃料切れを起こし2つあるエンジンが両方とも停止、滑空状態に陥りマニトバ州ギムリーにあった元カナダ空軍のギムリー空軍基地へ着陸した。ギムリー・グライダーとはこの滑空の際機長がグライダー経験者でグライダーでよく用いるスリップ技術を使い着陸させたため名付けられた。燃料切れの原因としては当時カナダではヤード・ポンド法が広く使われていたが、767はメートル法を用いていたのでミスが生じた。燃料補給時に電子燃料計が故障しており、手動で計算して燃料補充したのだがその際に係員が間違ってポンドで計算し給油したため燃料が必要分の半分しか補給されなかった。

事故後機体の損傷が軽度だったため、エア・カナダの整備士達によって修理され二日後にギムリー空軍基地から離陸した。

エア・カナダ624便着陸失敗事故

  • 日付:2015年3月29日
  • 場所:カナダ ハリファックス ハリファックス・ロバート・L・スタンフィールド国際空港
  • 死者:0人
  • 生存者:138人(全員)
  • 原因:視界不良?
  • 機体:エアバス A320 機体詳細→wiki A320

624便はトロン卜・ピアソン国際空港からハリファックス国際空港への定期便。当時大雪と視界不良の中着陸しようとした際滑走路05の手前335メートルで地上に激突した。その際車輪が地上アンテナに衝突、更に送電線へも接触し空港が90分に渡って停電した。車輪を失ったため胴体着陸になり、機体はかなりの損傷を受けたが乗員乗客全員が生還した。

エア・カナダは以上です。個人的にギムリー・グライダーの事故はとても興味深かったです。やはり全員生存は気持ちがいいですね。

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始めましての方は始めまして! りりとまのんと申します。 普段は学生生活を送りつつ今の自分でも何かできることが無いかと思いこのサイトを立ち上げた次第です。 どうぞ気が向いた時にでも見てやって下さい!



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